各設定ファイル
各設定ファイルは/etc/menatにおかれ、詳細な設定が可能ですが、とくに設定が必要なものはありません。また、menatはすべてシェルスクリプトで書かれているので、設定の変更は、慣れた人なら直接書き変えた方が早いかもしれません。
1.ビデオサーバ名 --- vs.list
2.自動予約登録更新の設定 --- menat-sad.conf
3.チャンネルの設定 --- ch.list
4.バックアップの設定 --- backup.conf
5.メールの設定 --- mail.conf
6.キャプチャの設定 --- capture.conf
7.圧縮プロセスの設定 --- compress.conf
8.mozilla iEPGプラグインの設定 --- iepg.conf
9.cgiページのカラー設定 --- color.conf,vscolor.conf
10.logについて
1.ビデオサーバ名 --- vs.list
vs.listでビデオサーバ名を指定します。このファイルは空白または改行で区切られたホスト名の単純なリストで、/var/menat以下にこのリス
トで指定されたサーバ名のディレクトリが必要です。初期状態では、localhostがリストに加えられ、localhostのディレクトリが作られてい
ます。また、localhost以外のホスト名を持つ場合は、そのホスト名がリストに加えられ、そのホスト名で/var/menat/localhost
にリンクがはられています。
localhost nadesico.karing.jp
リストによる管理は、複数のビデオサーバをその他のクライアントから統一的に管理するために導入されたもので通常は不要ですが、比較的厳格にエラーを出すようになっていますので、初期状態から変更するときは注意してください。新たなビデオサーバ用ディレクトリは
以下のように作成します。
mkdir -p /var/menat/hostname/menat/tmp
mkdir -p /var/menat/hostname/vfiles/tmp
mkdir /var/menat/hostname/iepg
chown -R menat.menat /var/menat/hostname/*
chmod -R 775 /var/menat/hostname/*
echo hostname >>/etc/menat/vs.list
2.自動予約登録更新の設定 --- menat-sad.conf
menat-sad.shは、予約登録を一定間隔で更新します。その間隔は、sleep_mで分単位で設定します。デフォルトは10分です。
sleep_m=10
また、menat-sad.shは、各サービスの状況を確認しビデオサーバをシャットダウンする機能を持ちます。この機能は起動管理を考慮するビデオサーバ構築に有効です。デフォルトではシャットダウンしません
が、この機能を有効にするときは、shutdown_okを1に設定します。その他の値が指定されるとシャットダウンは実行されません。
shutdown_ok=1
menat-sad.shは、主にビデオサーバに関するサービス、loginしているユーザ、httpdに対するアクセスを考慮しシャットダウンを実行し
ます。loginしているユーザがあるとき、mencoderが実行されているとき、圧縮待ちをしているときはシャットダウンされません。それらの条件を
満たした後は、予約状況とhttpdに対する最終アクセス時刻の二つを考慮し、シャットダウンの可否を決定します。
予約状況に関しては、デフォルトでは70分先までの間に予約がなければ、シャットダウンの条件を満たします。この時間を設定するのがshtd_spanです。分単位で指定します。
shtd_span=70
また、デフォルトでは、httpdに対するアクセスが30分以上ないとmenatはビデオサーバは使用されていないと判断します。この時間を設定するの
が、ht_ex_timeです。分単位で指定します。0を指定するとhttpdに対する最終アクセス時刻は、シャットダウン条件から除外されます。
ht_ex_time=30
httpdに対するアクセス時刻は、httpdのログファイルから判断していますので、httpd_logでそれを指定します。デフォルトは/var/log/httpd/access_logです。
httpd_log=/var/log/httpd/access_log
シャットダウンをmenatにまかせる場合、シャットダウン時、任意の実行ファイルを実行させることができます。menat_sd_exeでそのファイルを絶対パスで指定します。
menat_sd_exe=/var/menat/bin/hoge-shutdown.sh
3.チャンネルの設定 --- ch.list
/var/menat/hostname/iepg/ch.listがあ
ると録画予約においてチャンネルをメニュー選択することができるようになります。また、iEPG情報にアクセスできるようになり、詳細な情報が提示可能に
なります。これらの機能を使用したい場合は、各地域に対応したch.listが必要です。サンプルが、
/usr/share/menat/ch.list.samplesにch.list.localnameとして用意されていますので、適当なも
のを/var/menat/hostname/iepg/ch.listにコピーします。そのデータが正確でない場合は、各自の環境に合わせて編集してください(未対応、誤りなどの情報をお持ちしております)。iEPGはテレビ王国(http://www.so-net.ne.jp/tv/)を参照しています。
ch.listのフォーマットは、空白をセパレータとした第一列目が局名、第二列目がチャンネル数の頭にchを付加したもの、第三列目がiEPGのステーションIDです。第三列目はなくても不具合を生じませんが、その局に関しては、当然、iEPGは利用できなくなります。
NHK総合 ch1 7001
NHK教育 ch3 7002
日本テレビ ch4 7004
iEPGのステーションIDは、任意のiEPGリンクから調べることができます。st_cdの値がステーションIDです。
http://www.so-net.ne.jp/tv/iEPG/TVPTI_output.cgi?st_cd=7002&date=2005-03-05&time=00:25:00
4.バックアップの設定 --- backup.conf
menatは、backup.confが存在すると、指定されたディレクトリに任意のファイルをバックアップします。ディスククラッシュ、間違いによる削除に対するささやかな安全対策です。バックアップするファイルは、録画予約の圧縮オプションで指定します。ただし、圧縮するときは、オリジナルファイルのバックアップはできません。バックアップディレクトリの総量が指定の容量を越えると古
いファイルから削除し、新しいファイルをバックアップします。
また、バックアップディレクトリが指定されていると次回のキャプチャの容量を概算し、容量が足りない場合、古いファイルをバックアップディレクトリに退避
させ、キャプチャディレクトリのファイルを削除し、次回のキャプチャのための容量を確保します。ただし、古いファイルの退避に失敗するとそのファイルの削
除は実行されません。また、キャプチャディレクトリとバックアップディレクトリのデバイスが同一の場合、退避に意味がないのでこの機能は実行されません。
ma_bpでバックアップ先のディレクトリを指定し、bp_mxでそのディレクトリの最大容量をMBで指定します。
ma_bp=/var/menat/bp
bp_mx=4096
5.メールの設定 --- mail.conf
menatは、キャプチャ、圧縮などの終了時にその結果をメールで知らせようとしますが、mail.confが存在しないと一切のメールを出しません。
mail_serverでsmtpサーバをm_portでポートを指定します。それぞれのデフォルト値は、localhostと25です。キャプチャ終了後に送られるメールの一例。
mail_server=localhost
m_port=25
menat_user_lsがアドレス帳になります。ユーザ名とメールアドレスを空白で区切っただけの単純なリストです。ユーザ名は、cgiアクセス時の
環境変数、REMOTE_USERが用いられます。アクセス制限をしていないとこの値は存在しませんが、この場合、localhostからのアクセスには
ユーザ名としてmenatが、それ以外のアドレスからのアクセスには、ユーザ名としてビデオサーバのホスト名が与えられます。また、宛先不明のメールはす
べてmenat宛てになります。
menat_user_ls=/var/menat/user.list
himawari himawari@example.jp
nadesico hoge@sakura.karing.jp
infoは、メールに付加したい文字列を含むファイルを指定します。menatは、そのファイルを単純にcatでメールに付加します。infoのデフォルト値は/dev/nullです。
info=/var/menat/info
6.キャプチャの設定 --- capture.conf
キャプチャ時の設定を変更します。拡張子の設定以外はすべてmencoderのオプションですので詳細はそちらのマニュアルを参照してください。':'を
使えない以外はファイル名に制限はないのですが、繰り返し録画時に生成される新ファイルネームは、拡張子がmjpでない場合、数値の連番とmjpの拡張子
からつくられます。このときの拡張子をmjpでないものを使いたいときは、ma_extで指定します。
mencoder tv://\
-tv driver=v4l2:device=$cap_dev:normid=$cap_normid:amode=$cap_amode:fps=$cap_fps:width=400:height=300\
-ofps $cap_fps -ovc lavc -oac $cap_acodec -lavcopts
vcodec=$cap_vcodec:autoaspect\
-o hoge.mjp -endpos 60 2>&1
cap_vcodec=mjpeg
cap_acodec=pcm
cap_fps=29.971
cap_dev=/dev/video0
cap_normid=1
cap_amode=1
ma_ext=mjpg
7.圧縮プロセスの設定 --- compress.conf
圧縮プロセスの設定では圧縮オプションで変更できない圧縮後のaudio codec、fpsが変更できます。選択できるaudio codecは、mp2、mp3、ac3です。デフォルトはmp3です。fpsのデフォルトは29.971です。
cmp_acodec=ac3
cmp_ofps=24
8.mozilla iEPGプラグインの設定 --- iepg.conf
mozilla用のiEPGプラグインの設定です。iEPGに対応するには、その地域に合ったch.listが必要です。ない場合は東京地方の地上波がデフォルトです。mozillaでiEPGファイルを開くとその設定にセットされた録画予約のページを開き、追加情報の
入力、録画予約を促します。mozillaの設定は Edit ->
Preferance -> Helper Applications から、MIME type
"application/x-tv-program-info"を追加し、/var/menat/bin/menat-iepg.shが実行されるよう
に設定します。
mozilla iEPGプラグインの設定は、~/.iepg.confがシステム設定を上書きします。
mozilla_exeで使用したいmozillaの実行ファイルを指定します。デフォルトは
mozillaです。vs_nameは、iEPGで予約録画を行いたいビデオサーバを指定します。デフォルトはlocalhostです。df_cmpは
iEPGの録画予約に付加したいデフォルトの圧縮オプション設定です。デフォルトはヌルです。mozilla_actは、iEPGデータにセットされた録
画予約のページを開く際のmozillaの動作を規定します。new-windowでは新しいwindowを開き、new-tabでは新しいtabを開き
ます。その他の値(デフォルト)は現在のwindow,tabで開きます。vs_clientは、ビデオサーバとは異なるクライアント機から予約録画が実
行可能な場合、そのクライアント機のホスト名、またはIPアドレ
スを指定します。デフォルトはvs_nameと同値です。
vs_name=hoge.example.jp
mozilla_exe=/usr/local/bin/mozilla
df_cmp=xfv
mozilla_act=new-window
vs_client=piyo.example.jp
9.cgiページのカラー設定 --- color.conf,vscolor.conf
menat.web.cgiは、/var/menat/hostname/color.conf、menat-vs.cgiは、
/var/menat/hostname/vscolor.confで行います。詳細は、
/var/menat/localhostにあるsampleを見てください。
また、color.confでは、cgiページが警告を出す空きディスク容量を設定することができます。デフォルトは、2048MBです。この値は、ds_wrnで指定します。単位はMBです。
ds_wrn=4096
10.logについて
/var/menat/hostname/menat/tmp/menat.log
(menat.log.1)は、
基本的にデバッグ用です。同ディレクトリにあるcc.logは、キャプチャ、圧縮の履歴になっています。menat.logは自動更新されますが、
cc.logは自動更新されません。更新する場合は、予約画面下部のキャプチャ履歴を開き、そこから更新してください。更新には管理者権限
(localhostからのアクセス)が必要です。
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menat-0.5.4 2005-03-25